ナラティブと医学教育に関するオンデマンドFDを展開しました
お知らせ
Kyoto NEXT事業では、NPO法人 健康と病いの語り ディペックス・ジャパンと連携し、「ナラティブと医学教育」をテーマとしたオンデマンド型のFaculty Development(FD)教材を作成しました。本教材は、R7年度より臨床実習ティーチング・アシスタント(TA)研修の一環として展開を開始しています。
近年、臨床現場・教育現場では、医学的知識や手技の習得に加え、患者の経験をどのように理解し、意味づけるかという視点が重視されています。ナラティブとは人が自身の経験を「物語(語り)」として表現したもので、他者がそれを聴き、解釈する営みを重視します。症状や検査値といった客観的情報だけでなく、病いが個人の人生や価値観にどのような意味をもつのかに目を向ける点に特徴があります。
ナラティブを教育に取り入れることにより、学習者は多様な価値観や不確実性を含んだ臨床状況に向き合う力を養い、患者理解や共感的態度、さらには医療者としての職業的アイデンティティ形成(Professional Identity Formation)を深めることが期待されます。
本オンデマンドFDでは、ディペックス・ジャパンがこれまでに蓄積してきたナラティブに関する知見をもとに、医学教育におけるナラティブの意義や活用上の留意点について紹介・解説しています。医学教育に関わる教員やTAが、患者の語りや経験にどのように向き合い、学習者の学びをどのように支援していくかを考える機会となるFDです。
Kyoto NEXT事業では、今後もナラティブの活用を含む多様な教育的アプローチを取り入れながら、臨床現場と教育をつなぐ人材育成とFDの充実に取り組んでいきます。