MD研究者育成プログラムと連携し、入門実習をサポートしました
MD研究者育成プログラム2025年度入門実習(1年生43名が参加)において、学生実習用装置ではなく最新の研究用装置(遺伝子診断/分子生物学研究に使用するもの)を提供し、現場クオリティのデータでの実習に活かして頂きました。
Kyoto NEXTでは、臨床研究・臨床教育に関する従来の取り組みを発展的に継続しつつ、基礎から臨床へとシームレスに研究をつなぐ体制を担う、次世代の医療人材の育成を一層推進することをR7年度からの方針としています。具体的には、フィジシャン・サイエンティストの育成や臨床研究者養成コース(MCR)との連携を強化し、医療の持続的発展のための人材育成基盤を構築していきます。

京都大学における基礎研究医プログラム
基礎研究医プログラムは令和4年度から全国で開始された、「初期臨床研修と基礎研究の両立」を可能とするプログラムです。
この背景には本邦における基礎医学論文数の低下、基礎医学研究者における医師の割合の低下があります。
京都大学医学部では、医師でありかつ研究者でもあるフィジシャンサイエンティストならではの価値を重視し、このプログラムを推進し全国的にもトップクラスの成功を収めています。
Kyoto NEXT事業でもこのプログラムの卒業生に屋根瓦式教育に協力してもらうなどの展開を考えています。
基礎研究医プログラムの定員は厚生労働省との調整により2名と定められておりますが、京都大学医学部附属病院ではプログラム開始後、毎年度2名(定員上限)がこの枠組みで研修を開始しています。
その中でも既に初期研修を終えた修了生を例にとり、医学部生時代からの流れとコメントを御紹介いたします。

修了生の声
・将来基礎に行くという人にはかなり勧めるプログラムでした。初期研修で臨床を見ることで、臨床の先生たちの考え方を知ることができましたし、臨床における疑問については基礎研究をしていく上で重要な視点を与えてくれると思います。保険医の資格を得られるのも大きいと思います。
・研修期間中のうち臨床を行っている間は研究を行うことはほぼできませんでしたが、ラボの近くにいることができ、ラボの先生方とも相談をしながら1年半を過ごすことができました。最後の半年はシームレスなスタートダッシュを切ることができました。