高度医療人材養成拠点形成事業 Kyoto-NEXT

ICEC

総合臨床教育・研修センター(ICEC)

標準的な医療サービスを確保しつつ、一方で先進先端医療に関する研究や実践、そして若手医療者への教育という使命を果たすことは、大学病院における大きな課題です。高度で安全な医療を維持するためには、医師のみならず、優秀な看護師や放射線技師、検査技師、薬剤師などメディカル・スタッフの存在、さらにこうした異なる職種の医療スタッフの協力体制が必須です。こうした観点から、京都大学医学部附属病院では2005年度に医師、看護師、その他のメディカル・スタッフの卒前・卒後の教育を一貫性を持って行う目的で「総合臨床教育・研修センター」を設置いたしました。
当センターではこのような本来の機能を確固たる基盤としつつ、Kyoto-NEXT事業におきましては、シミュレーションセンターを活用した卒前・卒後の屋根瓦式教育を推進していきます。私たちのシミュレーションセンターでは、学生や研修医が臨床現場に即した環境で、繰り返し実習を行いながら学ぶことができます。ここに、卒前・卒後の屋根瓦式教育システムを加えることによって、患者に安全で質の高い医療を提供するために必要な臨床能力養成効果を大幅に高めることが期待できます。また、屋根瓦式教育とシミュレーションを通じて失敗から学ぶ機会を多く得ることができるため、リアルな臨床場面においてより自信を持って対応できるようになります。
屋根瓦式教育の核となるのは、知識や技術だけでなく、指導者と学習者の密接な関係性です。私たちは、こうしたつながりを大切にし、未来の医療を担う人材を支える環境を整えています。指導者たちは学習者一人ひとりの成長を見守り、必要なサポートを提供することで、医療人としてのキャリアを築くための強力な土台を提供します。そして指導者自身も教えることで学びを得、さらに成長します。
私たちは、医療教育におけるイノベーションを常に追求し、シミュレーション教育を活用した新たな学びの場を提供し続けます。今後も、シミュレーションセンターを通じた教育が、学生や研修医の成長に寄与し、彼らが医療の現場で活躍できる力を身につける一助となることを願っています。


京都大学医学部附属病院 副病院長
京都大学医学部学務委員長
総合臨床教育・研修センター長
K-NEXT 副拠点長
溝脇尚志